こんばんは。
とるえーん、です。
今週のお題回です。テーマ「カレー」
- はじめに
- 牛は「神聖な存在」?ヒンドゥー教の価値観
- インドは世界屈指の革製品輸出国
- 革靴を作るのは誰か?:カーストと宗教の現実
- 経済と倫理の間で:ファッションが問い直される
- それでも履くか?選び直すか?
- おわりに
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はじめに
カレーといえばインド。
ということで、最近インドについて気になっていたことを調べてまとめてみました。
それは「ヒンドゥー教のバックグラウンドを持つインドで、なぜ革靴の製造が多く行われているのか?」ということです。

(画像はSix Pac Joe様のECサイトより拝借させていただきました。)
インドといえばヒンドゥー教。そしてヒンドゥー教といえば「牛は神聖な動物」として知られています。そんな背景を持つインドで「牛革の靴」が製造・輸出されているという事実、少し不思議に思いませんか?
調べてみたところ、この一見矛盾するような話には、宗教・経済・文化の複雑な交差点が存在することが分かりました。本記事では、ファッションアイテムとして私たちが何気なく履いている革靴と、インドという国との意外なつながりを掘り下げてみます。
牛は「神聖な存在」?ヒンドゥー教の価値観
インドでは人口の約80%がヒンドゥー教徒とされています。ヒンドゥー教では、牛は母性や豊穣の象徴とされ、「殺してはならない存在」として敬われています。
インドの街中では牛が悠々と歩き、人々はそれを避けて通るようです。牛が寝そべっていたとしても、どかそうとすることすらないらしいです。
それほどまでに神聖視されています。
牛が街中を自由に歩いている日常って、想像できませんね……笑
この宗教観により、多くのヒンドゥー教徒は牛肉を食べませんし、牛革製品を使うことにも抵抗がある人が少なくありません。
にも関わらず、なぜかインドは世界有数の「革靴製造国」なのです。(ClarksやFlosheimなどの一部モデルにはインド製も見られます。製造をインドの工場に委託している例もあるようです。)
インドは世界屈指の革製品輸出国
実はインドは世界有数の革製品輸出国の一つです。特に靴の製造に関しては、イタリアや中国と並ぶほどの規模を誇るみたいです。(2023年には輸出額世界9位だったようです)

しかし、その多くは国内向けではなく、輸出用です。
つまり、インド国内のヒンドゥー教徒が使うためではなく、海外市場向けに生産されていることになります。
ここで鍵となるのが、「誰が作っているのか?」という点です。
革靴を作るのは誰か?:カーストと宗教の現実
インドのレザー産業に従事しているのは、ヒンドゥー教徒以外の人々が多いようです。例えば、インド国内約20%のイスラム教徒やキリスト教徒の人々です。そして忘れてはならないのがヒンドゥー教徒の中でもかつて『不可触民』と呼ばれ、現在は『ダリット』と自称される人々がいます。

革製品の生産は、かつて「穢れ」とされ、上位カーストの人々が避けてきた職業でした。そのため、歴史的にこの仕事は社会的に低い地位に押し込められてきた人々が引き受けてきた背景があります。
牛を敬う文化的背景の中でも、皮をなめし革とし、国外へ輸出し外貨に変えるという経済活動は歴史的に大昔から行われていたようです。(その経済活動で潤うのはカースト上位のみという複雑な話ではありますが、ここでは深く触れるのはやめておきます。)
つまり、「牛を敬う宗教観」と「経済活動としての革製品製造」がインド国内で奇妙に共存しているようです。
経済と倫理の間で:ファッションが問い直される
日本や欧米の消費者(私だ)にとって、インド製の革靴は「質の高い、コスパの良いアイテム」です。私自身もショップで見かけるとデザインや質感に惹かれますし、いつか購入しようと考えています。
しかし、こうした背景を調べると、少し考えさせられてしまいます。
私たちが気軽に履いているその革靴は、異なる宗教観や歴史的背景を持つ人々の手によって作られたものかもしれない…。
カジュアルに見えるファッションの裏に複雑な文化的・宗教的・社会的構造が存在するということを学びました。
それでも履くか?選び直すか?
もちろん、インド製の革靴を避けるべきだと言いたいわけではありません。
むしろ、こうした事実を知った上で、『何を選び、どう使うか』を自分なりに考えることこそが大切だと思うのです。
(数年前にはSHEINの労働環境についても話題が上がりました。少し話が違うケド。)
“宗教や文化に敬意を払いながら、自分の価値観と照らし合わせてモノを選ぶ” それこそが、これからの時代のファッションの楽しみ方なのではないでしょうか。
おわりに
「カレー」と「靴」をこじつけようとしたら、思ったよりも真面目な話になってしまいました。なんならカレーの話してないですね。私は無水カレーで辛口、肉は鶏が好みです。
作り方は大学生の頃からこの方の方法にあやかっています。
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
次回もよろしくお願いいたします。
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